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2026.10.11

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「家事動線を良くしたい」を間取りに変える、3つの確認ポイント

キッチンとランドリーを行き来しながら家事をする夫婦

※画像はAIで生成したイメージです。

こんにちは。K’Sプランニングの北條です。

間取りのご相談をしていると、「家事動線を良くしたい」というご希望をよく伺います。

毎日の負担を少しでも減らしたい。できるだけ無駄に歩かず、家事をスムーズに進めたい。家づくりを考えるうえで、とても大切なご希望だと思います。

ただ、筆者の住宅営業としての経験では、「家事動線」という言葉のまま間取りを考え始めると、ご家族が本当に改善したかったことと、完成した間取りとの間にずれが生まれることがあります。

洗濯を楽にしたいのか。料理をしながら水回りへ行きやすくしたいのか。買い物から帰った後の片付けを短くしたいのか。同じ「家事動線」でも、必要な部屋のつながりは異なるからです。

今回は、家事動線を間取りに落とし込む前に確認しておきたい三つのポイントをご紹介します。

1.まず「どの家事の、どの移動か」を分けて考える

最初に確認したいのは、家事動線という言葉が、具体的にどの動きを指しているかです。

たとえば、洗濯なら「洗う・干す・取り込む・たたむ・しまう」という流れがあります。料理なら、食材を運ぶ、収納から取り出す、調理する、配膳する、片付けるという動きがあります。

そのうち、どの移動を負担に感じているのかによって、考えるべき間取りは変わります。

現在の住まいで不便に感じている場面がある場合は、単に「遠い」「使いにくい」で終わらせず、次のように一日の動きを思い出してみてください。

  • 何を持って移動しているか
  • どこからどこまで移動しているか
  • 何回くらい行き来しているか
  • 家族の動きと重なる場所はないか

家事動線は、図面上の線だけで考えるものではありません。荷物を持った状態や、家族が同時に動く場面まで想像すると、改善したい部分が見えやすくなります。

2.家事の「終わる場所」まで決める

洗濯動線を例にすると、洗濯機と物干し場所を近づけるだけで終わりではありません。

乾いた衣類をどこへしまうのか。家族分を一か所にまとめるのか、それぞれの個室へ運ぶのか。室内干しが中心なのか、外干しもするのか。ご家族の暮らし方によって、必要なつながりは変わります。

筆者の経験では、「共働きなので室内干しにします」と伺った場合でも、休日や季節によって外へ干すことがあるかなど、実際の使い方をもう少し具体的に確認していました。

大切なのは、理想的な一日だけを前提にしないことです。

忙しい日、雨の日、家族が同時に身支度をする時間なども想像しながら、「この家事は、どこまで進んだら完了なのか」を考えてみてください。

3.部屋の名前ではなく、つながりを描いてみる

希望が整理できたら、いきなり細かな間取りを完成させるのではなく、必要な場所同士の関係を簡単な図にしてみます。

「洗う場所から干す場所へ」「干す場所から収納へ」というように、暮らしの順番に沿って部屋や場所をつなぎます。

筆者は打ち合わせの際、こうした関係を手書きで示し、お客様の反応を確認していました。反応が薄いときやイメージと違うと言われたときは、どこが違うのかを聞き、好みに近い写真や間取りがあれば見せていただきながら、その場で描き直していました。

写真や参考間取りを見るときも、デザインだけでなく、「どの部屋とどの部屋がつながっているから使いやすそうだと感じたのか」を確認することが大切です。

家事の順番と部屋のつながりを相談する夫婦
※画像はAIで生成したイメージです。

動線は、短ければそれだけで良いわけではありません

移動距離が短いことは、家事の負担を減らす一つの要素です。ただし、距離だけを優先すると、音や匂い、湿気、家族同士の動きが気になる場合もあります。

たとえば、室内物干しの場所と衣類収納を近づければ、片付けはしやすくなります。一方で、湿気が収納側へ回らないよう、空間の仕切り方や湿気がこもりにくい計画も一緒に確認する必要があります。

これは「近づけてはいけない」という意味ではありません。希望するつながりを残しながら、別の問題が起きない方法を考えるということです。

家事動線を検討するときは、次の三点をセットで確認してみてください。

  1. 短くしたい移動は、具体的にどこからどこまでか
  2. その家事は、どの場所で完了するのか
  3. 場所同士を近づけたことで、別の不便が生まれないか

モデルハウスでは、実際に歩いて確かめる

モデルハウスを見学するときは、部屋を眺めるだけでなく、普段の家事を思い浮かべながら歩いてみるのもおすすめです。

洗濯かごを持っているつもりで、洗う場所から干す場所、収納まで移動してみる。買い物袋を持って玄関からキッチンや収納へ進んでみる。キッチンで作業している人の後ろを、家族が通れるか確かめてみる。

実際に歩くことで、図面だけでは気づきにくい扉の開き方や、人の動きが重なる場所も確認しやすくなります。

K’Sプランニングのモデルハウスにも、生活動線や収納の配置を体感できる住まいがあります。ただし、その間取りがすべてのご家族に合うとは限りません。

気に入った動線があれば、どの部分が自分たちの暮らしに合いそうなのかを持ち帰り、ご自身の計画に合わせて考えてみてください。

まとめ

「家事動線を良くしたい」と考えたとき、すぐに部屋を一直線につなげる必要はありません。

まずは、どの家事の、どの移動を改善したいのかを具体的にする。次に、その家事が終わる場所まで考える。そして、必要な場所同士のつながりを図にしながら、音や匂い、湿気、家族の動きも確認する。

家事動線は、ご家族の暮らし方を間取りへ置き換えたものです。

「人気の間取りだから」ではなく、「自分たちの毎日の動きに合っているか」という視点で考えることが、暮らしやすい住まいへの一歩になると思います。