2026.08.17
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これからの家づくり、断熱等級6以上は必要か?
K’Sプランニングスタッフブログをご覧の皆様、こんにちは。
営業&意匠設計の北條です。
いつもは自己紹介や日々の料理店などの配信を行っていましたが、今回から少しまじめで、家づくりを考えている人に役に立つ記事を提供していくことになりました。
住宅の温熱環境や、性能、構造、間取りなど、最新の情報を提供しつつ、皆様のお役に立てればいいなと考えています。
早速ですが、これからの家づくりに断熱等級6以上は必要か?というテーマで書いていきたいと思います。
ところで、今年の夏も暑いですね・・・。
毎年言っているような気もしますが、今年も暑い(笑)僕が子供の頃って、ここまで暑かったかな???と思うんですが、たぶんこんなに暑くなかったはず。
ということで今回は断熱のお話。
最近、
「徳島のような温暖な地域で断熱等級って6まで必要なんですか?」
と聞かれることがあります。
これ、先に僕の考えを言っておくと、
これから家を建てるのであれば、断熱等級6以上はあった方がいい。
というより、個人的には等級6をひとつの最低ラインとして考えてもいいんじゃないかなと思っています。
そもそも断熱等級って何?
断熱等級は、その名前の通り住宅の断熱性能を示すものです。現在は等級1から等級7まであり、数字が大きくなるほど断熱性能が高くなります。
で、この断熱性能を見る時によく出てくるのが「Ua値」。
簡単にいうと家からどれくらい熱が逃げやすいかを見る数字です。
なのでUa値は小さい方が優秀。
例えば6地域の場合、
断熱等級4 Ua値0.87
断熱等級5 Ua値0.60
断熱等級6 Ua値0.46
断熱等級7 Ua値0.26
となっています。
0.87と0.46。数字だけ見ると、
「0.41違うだけやん。」
と思うかもしれません。
まあ普通そうですよね(笑)
でも、家全体の壁、屋根、床、窓から逃げていく熱を考えると、この差は小さくありません。Ua値は建物からの熱の逃げやすさを見る指標なので、数値が小さいほど断熱性能が高くなります。

2025年の基準をクリアしているから安心?
ここが今日一番書きたかったところ。
2025年4月から、原則すべての新築住宅で省エネ基準(等級4)への適合が義務化されています。
なので、
「うちは省エネ基準をクリアしています!!」
と言われると、なんとなく高性能な感じがします。
でも・・・。
今、新築なら基本的にクリアしないといけない基準です。
つまり、
「省エネ基準適合=高性能住宅」ではない
ってことです。
さらに国は、2030年までに新築住宅の省エネ基準をZEH水準へ引き上げる方向です。
ZEH水準の断熱性能は、6地域でいうと断熱等級5、Ua値0.60。
ということは・・・
今から家を建てて等級5にした場合、数年後にはその性能が「これからの標準」になるということです。
これをどう考えるか。
僕なら、せっかく今から建てるならもう一つ上を狙います。
それが断熱等級6です。
断熱等級6を狙う理由。家は2030年で終わりじゃない
家って、5年とか10年使うものじゃないですよね。
30年。
40年。
場合によっては50年以上住みます。
2026年に家を建てたとして、2030年なんて4年後です。
まだ住宅ローンもほとんど減ってません(笑)
その時に、自分の家の断熱性能がすでに国の標準レベルになっている。
僕はちょっと寂しいなと思います。
キッチンやトイレなら後から交換できます。
エアコンも壊れたら交換できます。
でも断熱材は???
「じゃあUa値を良くしたいから、壁を全部めくって断熱材入れ替えましょうか!!」
とは、なかなかなりません。
できなくはないです。
でも、めちゃくちゃ大変です。
だったら建てる時にやっておく。
僕はこっちだと思います。
ただ、断熱等級6にすれば快適なのか?
ここは少し注意が必要です。
ここまで断熱等級6以上がいいですよ、と書いてきました。
じゃあ、
「断熱等級6にさえすれば快適な家になるんですね?」
と言われると、
それは違います。
断熱性能はめちゃくちゃ大事です。
でも、快適な住宅をつくるためには断熱だけでは足りません。
気密。
窓。
日射遮蔽。
換気。
空調。
これを全部考えないといけません。
で、さらに大事なのが、
それらをどう設計するか。
ここだと思います。
気密が悪ければ断熱性能も生かしきれない
気密も同じです。
いくら断熱材をしっかり入れても、家に隙間がたくさんあれば、そこから外の空気が入ってきます。
冬なら冷たい空気。
夏なら暑くて湿った空気。
これではせっかくの断熱材も性能を十分に発揮できません。
なのでUa値だけではなく、C値も大事。
Ua値は計算で出しますが、C値は実際に建った家で測定できます。

個人的には、
断熱と気密はセット
だと思っています。
断熱だけ良くして、気密は測ってません。
これはちょっと違うかな・・・と。
換気と空調をセットで考える
たとえば換気と空調です。
高気密・高断熱になればなるほど、換気計画は大事になります。
どこから空気を入れて、どこから出すのか。
家の中で空気がどう流れるのか。
これをちゃんと考えないといけません。
さらに空調。
エアコンをどこに付けるのか。
何帖用のエアコンを付けるのか。
空気をどうやって家全体に回すのか。
これも設計です。
例えば断熱等級6の家なのに、とりあえず各部屋に大きなエアコンを付けておきましょう。
これでは、せっかく性能を上げた意味が薄れてしまいます。
性能が高い家だからこそ、必要な冷暖房能力も小さくできます。
その家に必要な熱量を考えて、適切な設備を選ぶ。
これが本来の空調計画だと思います。
性能の数字と設計は別物ではない
住宅会社のホームページを見ると、
「Ua値0.○○!」
「断熱等級6!」
「樹脂サッシ標準!」
みたいな数字や商品名がいっぱい並んでいます。
もちろん、これは大事です。
僕も性能値はかなり気にします。
ただ・・・。
数字が良ければ、それだけでいい家になるわけではありません。
断熱性能を上げる。
気密をしっかり取る。
高性能な窓を使う。
夏の日射を遮る。
冬の日射は取り込む。
換気を計画する。
空調を適切に配置する。
そして、それを間取りや建物の形、方位、敷地条件まで含めて設計する。
ここまでやって、初めて快適な家に近づいていくと思っています。
なんせ土地によって東西南北も違いますし、隣の建物も違います。
家族構成も違う。
生活の仕方も違う。
同じ断熱等級6でも、設計が違えば住み心地は変わります。
だから、
「断熱等級6の家を建てる」
ではなく、
「断熱等級6以上をベースに、快適になるよう設計する」
こっちの方が正しいと思います。
じゃあ断熱等級7まで必要?
となると、
「じゃあ7にした方がいいんじゃない?」
となりますよね。
もちろん予算や設計条件が合うのであれば、断熱等級7を目指すのもいいと思います。
性能が高いこと自体は悪いことではありません。
ただ、家づくりは断熱だけではありません。
耐震性能も必要。
窓も必要。
日射遮蔽も必要。
気密も必要。
換気も必要。
空調も必要。
当然、予算もあります。
なんせ断熱性能だけめちゃくちゃ高くして、他が全部ダメでは意味がないですからね・・・。
なので「とにかく7!!」ではなく、家全体のバランスを考えながら決めればいいと思います。
ただし、
等級4で十分です。
等級5ならZEHなので十分です。
という考え方は、これから家を建てるのであれば一度考えてみてほしいところ。
僕なら、まず等級6を基準に考えます。
そこから敷地、間取り、窓、日射、気密、換気、空調までトータルで考える。
これがこれからの家づくりだと思います。
性能は完成した時より、住んでから効いてくる
断熱材って地味なんですよ。
完成見学会に行っても見えません(笑)
気密も見えない。
換気計画も見た目では分からない。
日射遮蔽も、説明されなければ「軒があるな」くらいかもしれません。
キッチンみたいに、
「おお!!」
とはなりにくいです。
でも住み始めると毎日関係します。
夏の暑さ。
冬の寒さ。
エアコンの効き。
部屋ごとの温度差。
湿度。
そして光熱費。
結局、家の性能ってそういうものだと思うんですよね。
建てた瞬間に自慢するための数字ではなく、
30年、40年住む間にジワジワ効いてくるもの。
だからこそ、これから家づくりをするのであれば、今の最低基準ではなく少し先を見て考えてほしい。
その一つの目安が、
断熱等級6以上。
ただし、それだけではなく、
気密・窓・日射遮蔽・換気・空調まで考え、それをちゃんと設計すること。
ここまで含めて住宅性能だと僕は思っています。
これから家づくりをされる方は、住宅会社に、
「断熱等級はいくつですか?」
「Ua値はいくつですか?」
だけではなく、
「C値は測っていますか?」
「夏の日射遮蔽はどう考えていますか?」
「換気と空調はどう計画していますか?」
この辺りまで聞いてみてください。
答えを聞くと、その住宅会社がどこまで性能を考えて家を設計しているのか、結構見えてくると思いますよ!
もちろん、ケントホームズではこのあたりのことに留意して設計していますので、もし断熱等級6でもなんか熱いとかなんか寒いと、後悔したくない方は藍住店の北條までご相談ください(笑)
北條
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